アンテナチューナーは何のためにある無線機材なの?

HF帯をこれから始めようと考えているアマチュア無線家さんがまず最初に頭を悩ましがちなことと言えば
「空中線をどうやって設置するか」ということだと思います。
予算や環境が許すのであれば、しょっぱなからタワーやトライバンドを建ててしまうのが理想ともいえますが、なかなか現実的ではなくほとんどの方はまず最初にワイヤー、ループ、ダイポールのいずれかのアンテナを使用することをお考えになられると思います。ただ、これらをセットアップするにあたって問題となってくるのが
ディップメーターなどを使ってアンテナと無線機を最良の状態にマッチングさせる作業。実際にやってみると結構面倒な作業なので、途中でやになってしまう人も多いと思います。
それを解決する革命的な無線アイテムとして登場したのが「オートアンテナチューナー」です。
簡単にいってしまえば、前記の面倒なマッチング作業を電子制御によってアンテナや同軸ケーブルの不整合を自動で調整してくれるのです。
それだけではなく、、一つのエレメントでいろんなバンドを楽しむといった、今までではなし得なかった楽しみ方も気軽に出来るようになり、現代のアマチュア無線の世界では必須アイテムといっても過言ではないアイテムとなっています。
この画期的な、オートアンテナチューナー。一口にいっても様々な環境や用途に併せて主に3つの種類が各メーカーから発売されています。

内臓チューナー

最近のデスクトップタイプのHF無線機には内臓チューナーを内蔵させたものがスタンダードとなっています。
大抵はAUTO TUNEというボタンがあり、それを使うことでSWRの調整が行えます。
整合回路にはT型が採用されているものが多く、コイルのタップはリレーで切り替えを行い、バリコンはモーターかマイコンで動かしています。アンテナや同軸ケーブルのセットアップミスを補正してくれたり、リニアアンプのインピーダンスが合わない場合に自動的に調整をしてくれます。

外部チューナー

シャックなどに据え置きで使うチューナーです。
本機にはおおまかに2タイプのものがあり、一つはHFモービル機のアップグレード的な位置づけのもので、内臓チューナーと同じように簡単な不整合を補正するもの。
そしてもう一つは使用する無線機を選ばない、汎用性の高い外付けチューナーが存在します。
代表的なメーカーでいえば、MFJや東京ハイパワーなどの製品がそれに当たります。

画像は後者の汎用外付けチューナーの代表機、「HC-100AT」です。買取でも人気の高い一品です。

屋外用チューナー

その名の通り、外に取り付けるチューナーです。コリンズがエアーバンド用に作ったアンテナチューナーがルーツとなっているものとしても有名。
基本的に整合の幅がとても広いのが特色となっており、上記二種類のチューナーとはまったく違う用途で使われます。
屋外チューナーは宮殿部に設置することによって、マッチング器という形になり、マッチングしたアンテナシステムを作ることが出来ます。日本ではアイコムやヤエス、日本無線などの有名どころからも同様のチューナーが発売されていました。

画像のものはケンウッド製のAT-300という屋外チューナー。既に生産が完了しているモデルですが
今も中古品を買い求める方は多い。
アンテナチューナーの買取需要は?
買取サイトなので、中古人気についても触れさせて頂きますと
率直にいってしまえば、アンテナチューナーはほとんどのモデルが買取可能です。
特に屋外用のチューナーは中古品をお探しになられている方が多く、入荷しても間もなく次のオーナー様の手に渡ってしまうほど。
アマチュア無線の売却というと、本体ばかりに気がいってしまいがちですが、こういった周辺機器も思わぬ査定値になるものが沢山あります。